老後のおカネ

公的年金から、借金問題まで。

Read Article

マイナンバー・医療等IDなんか必要ないとお考えのあなたに

SPONSORED LINK

それでも、個人番号カードは必要ない?

「どうせ必要になりますから、個人番号カードは入手しておいた方がイイですよ」

という親切な(?)アドバイスをしてあげても、医療関係者でさえ、

「何に使うんですか?」

「私には運転免許証がありますので」

という反応しか返ってこない、と以前の記事に書きました。状況は、時間を経ても変わりません。今のところ、「(個人番号カードを)持っていないことの不利益」が自治体ごとの、ちょっとしたサービスというのでは説得力に欠けます。そんななか、結構、参考になる本がありました。

森田朗監修『新社会基盤マイナンバーの全貌』日経BP社

現段階で、「医療等ID」に言及しているのは類書にない内容です。といっても、制度を説明・解説するだけの「たいくつなコンテンツ」となっています。が、最終章に国会議員や関係者の座談会の掲載があり、こちらは具体的でわかりやすい。やはり、情報は人が持っている、ということです。

レセプト(診療報酬明細)データとマイナンバーをひも付けすることで、被保険者の状況を的確に把握できるようにして、医療費の適正化につなげます。北欧では、治療効果などの医療アウトカムデータから、病院の治療成績に応じて医療費を配分したり、患者が病院を選択したりすることができる仕組みになっています。国民皆保険のわが国では医療情報の質・量が世界屈指なので、マイナンバー制度のインフラを使って医学・創薬分野のイノベーションを創出し、国民の健康・生命を守り、経済成長に資することができます。

森田朗監修『新社会基盤マイナンバーの全貌』日経BP社
自民党衆議院議員・平井たくや氏インタビュー

もっと、現世利益を

ちなみに、「ひも付け」するのは個人番号カードまたは医療等ID。病院や医療機関は、相当な淘汰にさらされることになりそうです。関係者が医療等ID導入に反対する理由がよくわかります。「もっと、現世利益的なことはないのか」との問いには、

新たに構築される「マイナポータル」により、行政機関が持っている自分の情報を確認したり、行政から該当する手当・助成のお知らせが届いたりするなど、きめ細かなサポートが可能となります。申請主義からプッシュ型の行政サービスへ、国民本位の政治へと転換できる一歩になります。

森田朗監修『新社会基盤マイナンバーの全貌』日経BP社
公明党衆議院議員・高木美智代氏インタビュー

マイナポータルが始まるのは、2017年から。「知らないと・もらえない」という申請主義の弊害について、不平を言っていた人には朗報となるはず。ま、この部分は知っている人も多いと思うのですが、

助かる命も助からない

将来は、マイナポータルで自身の特定健診情報を見て生涯にわたる健康管理に役立てたり、災害時に過去の検診履歴や投薬情報を把握できたりできるようにしていきます。さらに、がん登録によるデータに基づいた治療法に活用したり、お薬手帳を個人番号カードに組み込んで多重投与や飲み合わせなどを薬局でチェックできるようにしたりしていけば、予防や医療の質の向上にとどまらず、医療費の適正化も図れます。

森田朗監修『新社会基盤マイナンバーの全貌』日経BP社
公明党衆議院議員・高木美智代氏インタビュー

と聞けば、やはり「(個人番号カードは)持っておかないと」という気持ちになるかもしれません。極めつきは、こちら。

オランダでは遭難者が出ると共通番号制度のデータに基づいて、どんな病気でどんな薬が今すぐわかったうえで、レスキュー隊に医師が加わって駆けつけるそうです。日本の場合は、自衛隊などが行って助けて、病院に搬送し、そこで検査してわかればよいが、意識不明だったら間に合わないという問題があります。

森田朗監修『新社会基盤マイナンバーの全貌』日経BP社
座談会・番号創国推進協会会長佐賀県多久市市長・横尾俊彦氏発言

つまり、「(個人番号カードを)持っていないと」命にかかわるケースもありうるということです。個人番号カードを持たず記録を残すことを許可していない人はゼロからの検査となり、持っている人は救急車を呼んだ瞬間から治療が始まる、ということになれば、もはや選択の余地はありません。

助かる命も助からない

まとめ

東日本大震災のときに、個人番号カードや医療等IDがあれば、事態は大きくちがっていたに違いありません。

Return Top