老後のおカネ

公的年金から、借金問題まで。

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人生観が変われば、医療費は削減出来る(笑)。

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邱飯店のメニュー

かつて、「金儲けの神様」と呼ばれた作家の邱永漢(きゅう・えいかん)さんは、グルメとして知られ、自宅厨房に常時、腕利きの料理人を複数雇い、食に関するエッセイも多数残しています。この自宅厨房は、いつしか「邱飯店(きゅうはんてん)」と呼ばれ、著名人を含め誰もが一度は行ってみたい幻のレストランとして知られていました。

自宅の厨房にプロの料理人を雇っていた例としては、他に辻静雄さんなんかもいましたが、この場合、「辻調(辻調理師専門学校)」運営のためであり大部分は仕事目的でした。しかし、邱さんの場合は、完全な趣味・道楽目的でした。

さて、この「食道楽」が災いしたのか、邱さんは中年にさしかかる頃、医者から

糖尿病

だとの診断を受け、「このまま節制をすることもなく贅沢三昧の生活をしていると、早死にするぞ!」とまで宣告されてしまいます。

医師から宣告を受ける

ここで一般人なら、心を入れ替え「健康的な禁欲生活」に転換、ということになるんでしょうが、邱さんはそうしませんでした(笑)。つまり、

好きな物を十分に食することもなく、長生きして、何ための人生か

と考えました。結果、医者のアドバイスなど一切無視して、贅沢三昧はその後も続けられることに(笑)。

ガマンしてまで長生きしてもしょうがない

以前、このいきさつをエッセイで読んで、「こんな考えもアリなんだ」と、随分心を動かされた覚えがあります。先生や先輩・上司なんかが言うことには従わなくても、人間、医者の言うことは黙って受け入れるもんだ、と思っていたものですから(笑)。なにせ、命がかかっていますから(笑)。

こういった邱さんのような「生きていることの価値を相対化するような考え」を、後に現役のお医者さんから聞くことになるとは思ってもみませんでした(笑)。

 血圧や血糖値が少し高めだからということで、生活習慣を変えろと言うのは簡単ですが、生活習慣を変えるということは、甘い物やしょっぱい物が好きなのにそれを我慢するとか、運動嫌いなのに運動をしなければならないとか、好きなタバコや酒を控えなければいけないなどといった話になるわけですから、「我慢」というものが付いてくるわけです。
 その場合に、好きなものを我慢して長生きをしたいのであればそうすればいいし、長生きしなくてもいいから我慢しないで自由にやりたいということであれば、そういう考えもよしとすべきだと思います。

和田秀樹『だから医者は薬を飲まない』ソフトバンク新書

ここまで柔軟な考えが出来る医師も珍しいとは思うのですが、多くの人がこのような人生観・死生観を持つようになれば、医療費は確実に削減出来るに違いありません。

まとめ

さて、医者のアドバイスを無視して食道楽を極めることにした邱さん。亡くなったのは、2012年、88歳でした。好きなことをガマンすることによるストレスは、生活習慣病以上に寿命を縮めることが医学的に立証されています(笑)。

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