老後のおカネ

公的年金から、借金問題まで。

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平成28年度臨時給付金によるバラマキ作戦

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票を金で買う

「上手い!」としか言いようがありません。2015年度補正予算。低所得の高齢者に対する臨時給付金として、総額3400億円を支給するんだとか。時期が絶妙で、2016年に予定されている参議院選前後。

まさに、「票を買う」であるとか、バラマキといったコトバしか見つからない所行に他なりませんが(笑)、こういうことが出来てしまうんですね。時の政権には。

支給対象の詳細を詳しく見ると、

65歳以上

住民税非課税・年金などの収入が87万円以下約600万人、87万円~155万円程度の500万人強

65歳未満

障害基礎年金と遺族基礎年金受給者約150万人

合計1250万人。年金受給者の3割の人に3万円を支給する、ということになります。ただし、勘違いしないでください。年金支給額そのものが、将来に向かってアップするという話ではありませんので。あくまでも、臨時給付金。

記事冒頭で、「上手い!」と言ったのは、このバラマキプランをつくった人は、年金生活者(65歳以上、老齢年金受給者)の実態をよくつかんでいるな、と思ったからなんです。

政府から、くりかえし示される資料として、

「年金受給者の6割は、年金だけで生活している」

「年金以外に収入がある人でも、その8割は年金収入である」

というのがあります。

このサイトでも、こちらの記事で円グラフと一緒に書きました。

老後のために、お金はいくら準備すれば良いのでしょうか?

統計と実態のズレ

これは、政府による国民に対する「年金の重要性」アピールに他なりません。確かに、上記のようなフレーズを聞かされ、グラフを見せられたりすると、「年金のおかげ」「年金さまさま」「ありがたい」と思ってしまいがちなんですが、ホントの年金受給者の実態をご理解いただくには、さらなる説明が必要です。

今回の臨時給付金支給対象者となるような人は、むしろ、「支給される年金額に合わせて、生活している」というのが実態なんです。

つまり、仮に年金収入が年間87万円とすると、月額平均で7万2500円。これで、何とか「生活してしまう」というのが実態。この人も、統計上は、「年金だけで生活している6割」の中に入ってしまうわけです。

たとえるなら、カラダは成人になっているのは十分承知の上で、大昔に着用していた子供服で、日日を過ごしてしまおう、という感じです。

子供服

この人に、「3万円の臨時収入」というのは、メチャクチャ大きいわけです。

多くの年金相談を体験して、私にも、ようやく「実感」できるようになった次第です。

この人(たち)は、選挙への参加意識(投票率)が高いことも知られていますし、自ら政治的行動(1円でも年金支給額が下がれば、最寄りの年金事務所に怒鳴りこむ)も起こします。

安保法制の騒ぎ以降、内閣支持率も回復基調で、しかも、野党の支持はアップしていませんので、与党の勝利は間違いなさそうです。

経済を論ずる人の中には、補正には10兆円くらいのワクをとって、公共事業を行い、景気回復を目指せという人もあります。「景気」などというあやふやなモノに期待を寄せるのではなく、はるかに少ない予算で、「きわめて政治的に敏感な人たち・1250万人」に直接リーチ出来る方が望ましい(笑)。

まとめ

さて、ここへ来て登場してきたのが「衆参ダブル説」。衆議院解散の大義名分は、「消費税増税の再延期」。現状では、法律どおりに消費税をアップするのが既定路線となっていますから、「消費税率凍結で国民に信を問う」というもの。このとき、野党は対抗上、「増税推進」を掲げざるをえないことになりますから、まず、勝負になりません(笑)。同じカネをばらまくなら、やはり費用対効果は高い方が良いです(笑)。

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