老後のおカネ

公的年金から、借金問題まで。

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高齢者雇用安定法の改正と企業のホンネ

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20世紀に入ってから、60歳代前半の公的年金支給は、最終形である「65歳からの支給」に向けて、継続的なカットが続いています。完成するのは、2025年(男性の場合・女性は5年後れ)となります。

政府の資料では、下図のようにまとめられています。

支給開始年齢引き上げスケジュール

この作業とセットになるかたちで、政府が一般企業にお願いしているのが「雇用の延長」で、高齢者雇用安定法という法律になっています。義務づけしたいのがホンネですが、民間企業に、そこまでの強制はできません。あくまでも、「お願い」です。

高齢者雇用安定法は、平成24年に改正されています。それ以前は、継続雇用できるメンバーを限定できたのですが、禁止になりました。形式上は、「希望者全員」について、継続して雇用してもらえる、ということになりました。

改正時にも、雇用の義務化はされていません。義務づけられているのは、あくまでも、「社内に制度をつくる」ということだけです。法改正に関連したQ&Aにも、明確に書かれています。

高齢者雇用安定法Q&A

高齢者雇用安定法、および関連した各企業の制度によって、60を過ぎた高齢者が経済的な基盤を完全に失ってしまうのですから、非常に大きな問題です。

このいきさつにまつわる、興味深い記事がプレジデント・オンライに掲載されていました。

どこが違う?定年延長が許される人、捨てられる人

(記事の冒頭に、「希望者の65歳までの雇用が義務づけられた」とありますが、これは間違い。正しくは、上記のとおりです。)

法改正にもかかわらず、大多数の会社のホンネとしては「会社に残す人は厳選したい」となっています。ホンネがこういうことであれば、あらゆる手段で、「ホントは要らない人」を追い出すくらいのことは、カンタンにやってしまいそうです(笑)。

大変なことです。

公務員は、どうなっているか?

では、公務員はどうなっているのか?という質問に答えてくれるのがこの資料。

雇用と年金の接続の動きについて

民間と対比して読めば、非常に興味深い内容になっています。

つまり、民間企業には「お願い」しかできませんが、公務員は「自分たちがモデルになってあげる」ということで、率先垂範して(笑)、雇用の延長に取り組んでおられるようです。

そこは、上記記事でふれられている「ホンネ対応」といったものが存在することもなく、ほぼ「自動的に」雇用の延長が実現できてしまう世界(民間とは、別世界)があります(笑)。

つまり、こういう措置が担保されている以上、公務員にとっては、「年金支給開始年齢の引き上げ」など、問題でも何でもない、ということです(笑)。

「むしろ、年金以上の収入があるから望ましいことだ」と、あるキャリア官僚がテレビ出演時に話していました(笑)。きわめて、正直(笑)。

まとめ

上記にある官僚のいう「年金」は、厚生年金とは異なり、ほぼ同じ保険料の支払いで、約3割も多く貰えるといわれている共済年金のことですから、お間違いのないように(笑)。

さらに、

北見昌朗著『公務員の給与はなぜ民間より4割高いのか』幻冬舎

という火に油を注ぐような参考文献もあります(笑)。ご参考までに。

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