老後のおカネ

公的年金から、借金問題まで。

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年金生活者数は、総人口の約3割です。

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中味の議論はともかく、大阪都構想をめぐる住民投票で最後のカギを握っていたのはシルバー世代だった、とお伝えしました。参照:大阪都構想は、後期高齢者に阻止された!?大阪都構想に限らず、21世紀のなかばまで、その絶対数が増えていく年寄りが、あらゆることの決定権を握る。これを「シルバー民主主義」と呼ぶそうです。

年金生活者は、総人口の約3割

カギ

数字で確認してみます。公的年金の受給者は、1997年の2627万人から、2013年には3950万人に増加しています。総人口に占める割合は、21%から31%に上昇しています。2015年3月の総雇用者数が5580万人ですから、働いている人を100とした場合、年金受給者は70となります。

そういえば、大型スーパーや図書館に行けば、平日でも人がいっぱい。リタイアした人の絶対数が増えている証拠です。

ある国会議員は、毎日のように行っていた選挙区にある主要駅前で行う早朝の演説回数を減らしたそうです。つまり、「通勤する世代」がマイナーな存在になりつつあるというのが理由だとか。

このような変化に、すばやく対応できているのが公明党・共産党です。この2党は、家にいる確率の高いシルバー世代向けに、住宅のポストに、くりかえし、政党宣伝ビラを配布しています。ウチにも、よく入っています(笑)。

書いてあるのは、いうまでもなく、シルバー世代に耳ざわりの良いお話ばかり。

ウィキペディアの「日本の地方議員」にある政党別の議員数グラフを見ると、国会議員の構成と全く異なった勢力地図となっているのがわかります。

政党にも、マーケティング力が必要ということです。国政選挙は、地方の議員が下部組織になって展開されるわけですから、数年後には、国会議員の勢力図も様変わりしているかもしれません。

後戻りできない福祉国家

シルバー世代は選挙に行く人も高いですから、ますます、「意見が通りやすい」環境になっていきます。

大阪都構想に反対したシルバー世代に、反対理由をたずねたアンケートでは、「交通機関の無料パスがなくなるのが許せなかった」という報道があったように記憶しています(笑)。

こういった「流れ」を変えることは、まず、不可能と考えておくべきでしょう。

経済学者、フォン・ハイエク『自由の条件』に、こんなくだりが。

(福祉国家)では、各世代が先行世代の必要を支払うことによって、後続世代に援助を請求する権利を持つ制度です。このような制度は、一度導入すると、完全に崩壊するまで、永久に存続させ続けざるを得ない。社会の負担は次第に増加する。この負担から逃れる道は、インフレーションを繰り返すしかない。堅実な社会を支える基盤が崩壊していく。

まとめ

日本は、ハイエクの想定をはるかに超えた高福祉国家となってしまいました。今さら、「福祉を切れ」だの「社会保障費をカットせよ」とかは、口にすることすら、難しい。結果、国としては、まさに文字通り、「完全に崩壊するまで、永久に存続させ続け」ることになるでしょう。日本を滅ぼすのは、外敵でも内乱でもなく、自らの「福祉政策」ということになるのでしょう。

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