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ガン保険加入前に知っておきたい年齢調整死亡率

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ガンで亡くなる人が増えています。私の親族も例外ではありません。確かに、実感できる事実です。では、「増えている」ということの中味はどうなっているのでしょうか?ガン保険に加入する前に、確認しておきたいところです。

粗死亡率と年齢調整死亡率

死亡者数を人口で割算したものを死亡率といいます。または、粗死亡率ともいいます。人口に占める高齢者の割合が増えると、ある病気の死亡率そのものは変わらなくても、死亡率はアップしてしまいます。特に、ガンのように加齢にともなって発症しやすい病ほど、その影響は大きくなります。

そこで、年齢要件を調整したものを年齢調整死亡率といいます。

三大死因(悪性新生物・ガン、心疾患、脳血管疾患)による死亡の粗死亡率は、下記のようになっています。確かに、ガン(悪性新生物)の死亡率は増えています。

三大死因の粗死亡率年時推移・男性

都道府県別にみた死亡の状況(平成22年)
厚生労働省HP

ところが、年齢調整死亡率では、こうなります。

三大死因の年齢調整死亡率・男性

都道府県別にみた死亡の状況(平成22年)
厚生労働省HP

長期間にわたり、ほぼ変化がないことがわかります。

「増えている」の中味

日本の総人口は、すでに減少プロセスに入っています。しかし、65歳以上人口は、絶対数が増え続けています。

厚生労働省HP
厚生労働白書平成21年版

つまり、「ガンで死亡する人が増えている」の意味するところは、「高齢者が増えている」といっているのにほぼ等しいことになります。

高額療養費制度は、誰のためにあるのですか?の中で、ジニ係数についてふれました。「ジニ係数の変化は日本が格差社会化している証拠だ」と言われることがありますが、これも、高齢者の数が増えていることが影響しています。人口構成の変化は、いろんな統計に「歪み」をもたらすことになります。

まとめ

「ガンで亡くなる人が増えています」という保険会社の訴えかけは、決してウソではありません。しかし、その背後にある事実関係も正しく見ておかないと、宣伝文句に上手く乗せられて、つい契約、ということにもなりかねません。

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