老後のおカネ

公的年金から、借金問題まで。

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これから、公的年金は老後資金としてアテにできなくなりますか?前編

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記事タイトルにあるようなシンプルな疑問・質問について、政府もきちんと答えを用意しています。「答え」を出すために、事前にイベントが行われることになっており、財政再計算と呼ばれました。5年ごとに、行われていました。再計算における分析結果が、「質問への答え」というわけです。まずは、イベントの変遷から説明しておく必要があります。

再計算から自動調整へ

財政再計算は、平成16年が最後となりました。なぜかといえば、平成16年にマクロ経済スライドが導入され、以降は「再計算」などしなくても、自動的に調整されるハズでした。ところが、他の記事でもくりかえしていますとおり、デフレ経済が災いして、「調整」されることはなかったのです。平成27年度まで(笑)。

再計算から検証へ

思惑どおりの調整が行われなかったことを反映して、財政再計算というイベントはなくなりましたが、名前を変えて同じようなことは行われています。これを「財政検証」といいます。再計算の代わりに、「検証」は、しておこうというわけです。

最後の答え?

「公的年金は老後資金としてアテにできなくなるか?」という質問への答えは、平成21年度の財政検証にまとめられました。しかし、これが最後となりました。もちろん、5年後の平成26年度にも財政検証は行われたのですが、今度は、「答え方」が変わってしまいました。

平成21年度までは、支払い保険料総額と受給年金総額の対比するという手法が取られていました。しかし、平成26年度は突然、「所得代替率は50%を維持できるか」という設問に答えるカタチに変わってしまったのです。

八百長相撲?(笑)

支払い保険料総額と受給年金総額の対比とは、すなわち、支払い保険料をリスクとして、受給年金額をリターンとするわけです。金融商品と同じ土俵で論じようという、わかりやすい議論になるわけです。

ただし、公的年金の生涯収支の予測は、

  • 出生率
  • 物価
  • 賃金

などの変数を操作すれば何とでもなります。

そもそも、60歳前半で全く公的年金が支給されない世代(男性・昭和36年4月2日生以降)の収益パフォーマンスが、前の世代と比較して悪化するのは明らか。にもかかわらず、いろんな「ムリ」を重ねてきたわけです。

平成21年度までの「答え」をめぐっては、各方面から、いろんなツッコミが入りました。「あり得ない」「現実をふまえていない」などなど(笑)。

勝負の土俵を変えた!

土俵

そこへ、26年度の発表となったわけです。

今度は、どんなツッコミを入れてやろうかと待ち構えていた「各方面」にしても、想定外のことでした。

勝負の土俵を変える。上手いやり方です。「所得代替率」なんて言い出したら、そもそもの概念から説明を始めないといけません。「で、どうなのよ?」と聞かれても、答えにくい(笑)。本記事の読者は、年金のマクロ経済スライドをわかりやすく説明してください(2)を、ご参照ください。

例えるなら、相撲から有段者の将棋に変わったくらいです。シロウトには、一見しただけでは、勝ち負けの行方がわかりにくい(笑)。

まとめ

ここまでのいきさつをふまえて、次の記事で、「わかりやすい」平成21年度のデータを分析します。この記事では、「公的年金は老後資金としてアテにできなくなりますか?」という質問に答えるための下準備で終わってしまいました。

 続いて、後編をお楽しみください。

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