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副業をめるぐるデタラメ報道を斬る!読者を、国民を、ミスリードするのは止めなさい。

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「副業が解禁される」という言い方は法的に間違っています

禁止命令を解き自由にすること。「解禁」と検索窓に入力して、検索を実行した結果、トップに表記される、このコトバの意味です。つまり、何かが「解禁」となるということは、それなりの理由によって「やってはならないこと」だったものが、許可を得て「やっても良い」状態になることです。

ということであれば、

「副業解禁」というコトバの背景には、まず、「副業」が禁止されるべきことであるという前提があります。また、このとき「解禁する」主体、「解禁する」という動詞の主語は、副業にまつわる「禁止と解禁」についてしかるべき根拠や権限が必要です。具体的に言えば、「副業を解禁する主体」とは勤務先の会社であり、「しかるべき根拠や権限」とは法律です。

民間企業に勤めるサラリーマンにとって、「副業」は禁止される行為ではありません。また、そもそも、原則として(勤務先である)会社に副業を禁止できる根拠(となる法律や法令)はありません。

本来、民間企業に勤務するサラリーマンが終業時間以外の時間をどのように使おうが、いかにして過ごそうが自由です。もちろん、副業をやるのも自由。ただし、会社の品格を守るために風俗店でバイトをすることを禁止するとか、会社の競争力のコアとなるノウハウを使っての副業を許可しないとかいうケースについては、一定の合理性があるものと考えられており、実際に判例も存在します。

ただし、公務員は副業禁止です。

上記のようなリクツは、社会保険労務士の場合、資格試験勉強のごく初期に学びますので、ある程度「世間の常識」かと思っていましたが、まったくそんなことはなくて、「知らないのがあたりまえ」のような感じです。

「働き方改革」をめぐる政府文書にも明記されていて、同趣旨のことを伝えています。つまり、民間サラリーマンが副業をやるのは自由であり、副業を禁止する会社に正当性はないし、間違っていると言い切っています。

経済記事が残念な日経新聞、法律をめぐる報道も残念なことに(笑)。

以上をふまえると、とある会社の副業解禁を伝えるニュースというのは、間違っていること、または根拠のないことをしている会社の行為を追認し、風説を流布していることになります。

日経新聞電子版(4月3日付)が、とある会社の副業解禁を伝えています。記事には社名が明記されていますが、「とある会社」としておきます。

経済評論家の上念司さんは、「日経新聞は経済関連記事だけが残念なコンテンツとなっている」という趣旨の発言をくりかえし述べています。が、残念なのは経済記事だけでなく、法律関連記事も残念な感じです(笑)。

とある会社にまつわる記事中、 「副業が認められるのは就業時間外や休日のみ」との記述は当然です。が、「副収入を得るためのアルバイトなどでは認められず、個人のスキルアップにつながる副業に限定する。商品開発やマーケティング、販売など幅広い業種からの応募を見込む。」というのは間違い。とある会社も間違っていれば、報道する日経も間違い。

すでに述べたような理由がない限り、会社が「副収入を得るためのアルバイト」を禁止することは出来ないし、副業を 「個人のスキルアップにつながる副業に限定する」ことも出来ません。副業が可能な社員を特定の業種に限定するのも間違っていれば、会社公認の副業に「応募」させるというのも間違い。

同記事には、日経新聞が3月に行った社長100人アンケートの結果もレポートされています。結果は、「副業を認めているとの回答が3割強、検討中も含めると4割強に上った。」とのことです。政府の働き方改革をめぐる文書には、こういう事態こそが問題であり、改善していく旨、明確に述べられているのです。

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