老後のおカネ

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在職老齢年金、総報酬月額相当額や年金基本月額など基本的な用語から歴史的な制度の変遷そして注意点までまとめ

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今後、高齢者は年金を受給しながら、可能な限り働き続けるというのが常識となります。そんな環境下、当然、在職老齢年金制度の仕組みは知っておきたいところです。

在職老齢年金制度に用いる基本的な用語

在職老齢年金とは厚生年金の被保険者でありながら、受給する老齢厚生年金のことをいいます。

総報酬月額相当額とは、毎月の賃金(標準報酬月額)と1年間の賞与(標準賞与額)を足して12で割った金額です。

基本月額とは、年金額(年額)を12で割った金額です。

基準額とは、在職老齢年金を算出する額の支給の目安となる額です。65歳未満の在職老齢年金の基準額は28万円です。

65歳以上の在職老齢年金の算出の際に用いられる基準額は46万円です。この基準額は、平成29年4月以降の在職老齢年金に用いられる基準額で平成29年3月以前の基準額は47万円でした。

在職老齢年金も他の年金関連法と同様に、いろいろ変わってきました。

在職老齢年金という制度だけが、出来てからそのままということはあり得ません。時代、時代でいろいろ変わってきました。とりあえず、直近のところをおさらいしてみますと。

平成7年3月以前
報酬額に合わせて、在職老齢年金制度下の厚生年金の支給額が決まっていました。報酬が●●円なら、基本年金額の△割を支給するといった具合。報酬が26万円を超えると、直ちに支給停止となってしまいました。

平成7年4月以降
それまでとは異なり、「報酬額と年金額の合計金額」にもとづいて、在職老齢年金による年金支給額が決められることになりました。結果、報酬が26万円を超えていても、在職老齢年金がもらえるケースも出てきました。

平成16年4月以降
さらに、ボーナスも考慮に入れることになりました。月月の報酬を一定以下にして、その分をボーナスにまわすヤツらが出てきたわけです。対応せざるを得ません。ここから、10年以上経過した平成29年現在も、「年収額を変えることなく、在職老齢年金を満額近くもらえるよう指南します」といったフレーズで集客している輩(やから)がいます。多くの専門家が、その手法を疑問視しています。ま、そのうち消えることでしょうが(笑)。

在職老齢年金制度は、近未来的には「65歳超の部分(70歳超の部分を含む)」だけを知っておけば十分です

現在のところ、年金の支給開始年齢は「65歳から」に移行中です。2025年度からは、原則的に「60歳代前半での年金給付」はなくなります(ただし、男性の場合で女性は5年おくれ)。従い、在職老齢年金制度は、「65歳超」の部分だけを知っていれば十分ということになります。ほんの少し前までなら、65歳を超えて働く人はマレでしたが、これからは「あたりまえ」になります。

65歳からの在職老齢厚生年金で注意すべきポイントは以下のとおりです。

65歳になれば、それまでに加入していた厚生年金の加入歴をもとに、厚生年金の年金額を再計算することになります。総報酬月額相当額も、65歳時の給料や、それ以前1年間に支給されたボーナスをもとに見直しとなります。

新しくなった総報酬月額相当額と、新しくなった報酬比例部分の合計額から、在職老齢年金の支給額が決まります。

65歳から支給される経過的加算部分は、老齢厚生年金として支給されますが、在職老齢年金の基本年金月額には入りません。老齢基礎年金は、在職老齢年金制度の調整対象とはならず、全額支給されます。

老齢厚生年金が一部でも支給されていれば、加給年金額は全額支給されます。が、老齢厚生年金が全額支給停止されている場合、加入年金額も全額が支給停止となります。

年金一元化で唯一と言って良い厚生年金にとってのメリットが在職老齢年金に生まれました

共済年金と厚生年金の年金一元化は、2015年10月に事実上ハタンしていた共済年金を救済するために行われました。従い、厚生年金には何のメリットもないと思っていたのですが、ひとつだけありました(笑)。他にもあるかもしれませんが。

在職老齢年金を受給している人が月末に退職した場合、これまでの厚生年金のルールでは2ヶ月経過後に増額改定されていました。が、年金一元化により、「1ヶ月後」となりました。もちろん、有利に出来ていた共済年金の制度に合わせるカタチで改正されました。

厚生年金サイドが受けた、唯一といって良いメリットではないでしょうか(笑)。

在職老齢年金制度で、よくあるカン違い

動画にまとめましたので、ご視聴ください。

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