老後のおカネ

公的年金から、借金問題まで。

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在職老齢年金をわかりやすく言えば、「働けるなら、年金は支給しませんよ」ということ。

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在職老齢年金に対する誤解

在職老齢年金制度とは、厚生年金または共済年金の受給者が年金保険料を支払いつつ勤務する場合に、受取る給料の額に応じて年金支給額の全部または一部が支給停止となる仕組みのことを言います。基礎年金は支給調整の対象になりませんし、調整を受けつつ働いた期間に支払った保険料も退職後に調整を受けないカタチで年金が支給されるようになった場合にには、支給年金額に反映されます。

こういった仕組みをふまえつつ、在職老齢年金を「年金の国による強制返上システムだ」と言ってみたり、在職老齢年金制度の下で働く高齢者を「国営のブラックな労働環境に耐える労働者」と表現するおバカさんがいます(笑)。

そういう輩(やから)は、年金制度のことなど1ミリも理解していないし、論評する資格もありません。

そもそも、年金制度とは保険の仕組みにほかならず、いわゆる一般に年金と呼んでいるものは「老齢年金」のことを言います。老齢年金では、老齢すなわち「年をとって働けなくなること」を制度上の保険事故とみなし、これに対して保険金が支払われます。高齢者に支給されているおカネは「保険金」であって、「国営投資信託の配当金」でもなければ、「長期間、国に預金していたおカネの一部払戻し」でもないわけです。

年金保険料を支払う条件を満たす労働に就ける場合は、本来、年金法が想定する「老齢」に相当しないわけで、年金支給が制限されるのは当然のことです。ただし、この場合においても、基礎年金は全額支給されてしまうので、カン違いしてしまう人が出てくるのも仕方ない面もあります。

基礎年金の支給は半分が税金でわかなわれており、本来の意味での社会保険を逸脱したカタチになっています。

年金の支給を止められないで働くには労働時間を制限するとか、雇われずに自営するとか、テはあるのです。

年収がいくら高くても在職老齢年金が支給される?

この点、「年収を変えることなく在職老齢年金が、ほぼ満額で受け取れる」といった情報発信をしている人も同類です。

「年収を変えることなく」というフレーズに聞き覚えがあるなと思ったら、それもそのハズ、社会保険保険料の負担を軽くする手法として、一世を風靡した「手口」ではありませんか(笑)。詳しく調べて確認するとやはり、対象を社会保険料から在職老齢年金に変えただけの話。

残念ながら、対象が社会保険料の場合は同手法は「違法でないが適当でない」ということで、すでに厚生労働省の見解が出されています。結果、同手法を用いて法人をアドバイスしていたコンサルタント会社は、処分を受け追徴金を支払うことになりました。このブログでも、過去の記事で取り上げました。

同じ手口を行使する対象が社会保険料だとダメで、在職老齢年金なら許されるなんてことはないハズ。

おそらく、上記の情報発信者氏は、「違法でないが適当でない」という見解が出された事件も経緯もご存じないんでしょう(笑)。

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