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本田直之・四角大輔『モバイルボヘミアン』ライツ社

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真の「働き方改革」とは、こういうことなんじゃないかと

正直に申し上げて、タイトルが良くないです(笑)。「ありがちの」「例の」といった具合に、読む前に想像させてしまいます。タイトルに反して、本文は良かったです。タイトルだけなら間違いなくスルーですが、ライツ社という設立されたばかりの、兵庫県明石市にある版元さんということで、手にとってみました。出版社の99%が東京にあると言われる中、地元会社にも頑張っていただきたいところです。

フツーであれば、著者名にある「本田さん」に引かれるんでしょうけど、初めて知った四角さんの担当部分が秀逸でした。一見、平凡な人生には関係なさそうな著者たちのライフスタイルですが、これからの「働き方」に間違いなく参考になります。

自由なライフスタイルを確立するまでに時間をかける

ただお金を稼ぐためだけ、食べるためだけに働くのではなく、得意なことや好きなこと、ライフスタイルそのものをコンテンツにして仕事をする。

著者2人はともに、1年のうちに、日本・海外の拠点・その他を「旅するように」暮らしています。と言っても、単なる思いつきではなく、実現までに何年もかけて周到な準備をしています。結果、ライフスタイルそのものが発信できるコンテンツとなっています。マネしてやろうと思ったところで、なかなか出来るものではありませんので、憧れの対象に他なりません。

アクセスだけを集めたところで・・・

発信する際に注意しなければならないことは、自分が興味もなければ好きでもない、単にみなが反応してくれそうなテーマや、ただは流行っているネタ、といった「だれでも投稿できるコンテンツ」を発信していても、決して熱烈なフォロワーはつかない、ということ。

月間pv数を争うブロガーへの一撃(笑)。キーワード選定マニアへの嫌味(笑)。膨大な数のアクセスを集めたところで、次につながらないと意味はないということ。アクセスを集める目的だけで、高額の塾を運営していたりというケースがありますから、気をつけないと (笑)。

プロデューサーの一言には説得力がある

自分が本当にやりたいこと、好きなことを、本気で突き詰めた結果、最初に取り上げられるのは、必然的に専門誌のようなマニアックなメディアになる。
映画や漫画によく描かれる、「いきなりメジャーなメディアに大抜擢」というような奇跡は、残念ながら、圧倒的に恵まれた才能を持つ一部の人間にかぎられる。これは、僕が音楽アーティストのプロデュースに従事していた10年間で学んだことだ。
誰もが知っているようなビッグアーティストの、ほとんどの初出演は、ある音楽ジャンルに特化した深夜のラジオ番組や、音楽専門誌といったマニアックメディアなのだ。

著者・四角氏は音楽プロデューサー。手がけたのは、超有名なアーティストばかり。だから、説得力が違う。言っていることは、まさに弱者の戦略。情報発信におけるランチェスターの法則。

貨幣経済が終わる日

ぼくがそのブランドの服を着て登山雑誌に出たり、契約先の釣り竿を使って大きな魚を釣っている様子をSNSで発信する代わりに、契約金ではなく、僕が使いたい最新のアウトドアウェアやギアを受け取る。それらは、ぼくにとってはノドから手が出るくらい欲しいものだから、お金をもらうより数十倍も嬉しいことになる。

「まもなく、貨幣経済が終わる」と言われてもピンと来ませんが、こういうエピソードを聞くと納得できます。買いに行く手間も省けるわけですし。

「1」はビジネス上、最悪の数字

1社のみから多額の報酬を受け取る「依存型」よりも、「複数からの小口収入」もしくは「スキル交換スタイル」で、多方面から定期的に入ってくることが重要なのだ。

ある人のコトバに、「1はビジネスで、最悪の数字」というのがあります。仕入れ先にしろ・売り先にしろ、1社だけとつき合っていたのでは、そこが倒れたら全てオシマイ。言うまでもなく、「1社からの収入に依存するサラリーマン」は、きわめて危うい(あやうい)な存在だとわかります(笑)。この「危うさ(あやうさ)」に気づいた人から副業を始めるわけで、著者たちの提言するライフスタイルと、そんなに違わないのがわかります。

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